この人にきいてみた

小谷ゆめさん 里山工房くもべ 店員(調理担当)

少し坂を上った先にある学校型の施設____里山工房くもべ。

入口には、「今週の定食メニュー」の看板が!そこには肉じゃがオムレツという文字が…

本日のランチはこれに決定です!
そして、中に入ってみると、懐かしさを覚える学校の教室のような空間が広がっています。時は小学生、クラスメイトと給食を食べていたあの頃を思い出します。

今回は、そんな里山工房くもべで主に調理担当をされている小谷さんにお話を伺いました。

【お菓子作りのきっかけと今】

里山工房くもべでは、お菓子をメインで担当している小谷さん。
クッキーやカップケーキを作って学校のクラスメイトにあげるほど、昔からお菓子作りが好きだったそうです。そんな小谷さんが本格的にお菓子作りの道を志すようになったのは高校3年生の秋。それからは尼崎や大阪でパティシエとして働いた後、この里山工房くもべでお菓子をメインに調理担当をしています。

パティシエをしていた頃と今の仕事を比べて小谷さんは、これまではキッチンで作ることがメインだったけれど、今はお客さんと関わることもあり、お客さんの“美味しそう”という言葉が聞こえてくることが嬉しくて、やりがいになっていると話してくれました。

【里山工房くもべの、そして個人としてのこれから】

里山工房くもべはコロナ禍で営業時間が短くなっていましたが、コロナが少し落ち着いて営業時間が16:00までになりました。今までは時短営業でランチ利用のお客さんがほとんどでしたが、これからはカフェ利用のお客さんも増やすことが目標。そして、小谷さん個人としては、この里山工房くもべでやれるだけやってみようと考えているそうです。

カフェメニューについては、里山工房くもべで働きだした頃はシフォンケーキのみでしたが、小谷さんが一度モンブランを自宅で作ってカフェのスタッフに食べてもらうと好評で、それをきっかけにメニュー化したということがあったそうです。また機会があればメニューの提案をしていきたいと意気込みを語ってくれました。

【一度は丹波篠山を離れた小谷さん。いま改めて感じる篠山の魅力とは?】

丹波篠山の魅力は自然が豊かであることと人が温かいことだと小谷さんは言います。特に里山工房くもべでの仕事帰り、山に落ちていく夕日を見るときが至福の時間だそうです。同じ「夕日」でも見る場所、時間、季節などその時々によって変化する「夕日」。いつも写真に収めようとするもののスマホのレンズ越しでは自分が見ている風景のようにはきれいに映らないんですよね、と微笑みながら話してくれました。

今この瞬間しか見られないからこそ、最近は目にその情景を焼き付けているそうです。たしかに小谷さんの目を見てお話を伺っていると心が温かくなり、どこかほっと安心感のある雰囲気を感じました。丹波篠山を訪れた際には是非景色を堪能してください。

【移住を考えている人へ】

「丹波篠山はなじみやすい。よそ者を嫌う人やそのような雰囲気はなく周りの人がいつも助けてくれる。」

この言葉がとても印象に残ります。

小谷さんの知人で篠山に移住してこられた方も、行事への参加や農業を行う中で近所の方とコミュニケーションをとり、すっかり丹波篠山の生活に溶け込んでいるそうです。一方で常に誰かと関わらざるを得ないという、人によってはデメリットに感じる点も。それでも時間をかけて距離感をつかみ、休日には神戸や三田を訪れて旧友とランチやショッピングを楽しむなど、それぞれのライフスタイルに合わせた生活ができる、と若い世代ならではの地域とのかかわり方を話してくれました。

貴重なお話をありがとうございました。

里山工房くもべ
〒669-2404
兵庫県丹波篠山市西本荘西ノ山2-1
営業時間
11:00 ~ 16:00  (ランチラストオーダー14:00)
営業日
金曜日~月曜日(変更可能性あり)

2022年6月25日 
聞き手 兵庫県立大学環境人間学部 足立陽菜, 木村芽生, 新元里奈, 谷水さら