この人にきいてみた

今西洋子(いまにし ようこ)さん, 小倉委代(おぐら ともよ)さん, 稲井順子(いない じゅんこ)さん 「かていか・くらぶ」メンバー

後川地区では閉校になった後川小学校の跡地に、仲良しママ友グループ7人で活動しているカフェがあります。カフェに入ると、おいしそうな手作りのシフォンケーキとクレープを出して出迎えてくださいました。

このカフェスペースは、以前は幼稚園として利用されていたものを改装した場所。
机や棚、カウンターなどは地域の大工さんが作られたそうで、地域の方の温かい想いも伝わってきます。そんな地域のぬくもりを感じるカフェで今回は、今西さん、小倉さん、稲井さんのお三方にお話を伺いました。

【みんなでワイワイできる場を作りたい】

まず始めに、カフェをすることになった経緯について尋ねてみました。
もともと「羽束あすなろ会」というママ友グループで毎月手芸をしていたとのことですが、2011年に後川小学校でキルト展が開催されたときに、地域の方から「カフェをやってくれないか?」という依頼があり、そのことがきっかけとなってカフェを開いたそうです。一度開催をしてみると好評だったそうで、みんなが揃ってワイワイできる場所があったらいいなとの思いから、今は有志の「かていか・くらぶ」というグループで月に1回ほどのペースで営業をされています。

【地域の集いの場所に】

カフェを利用する方についてお聞きすると、後川にお住まいのおばあちゃんや、お母さん世代が多いとのお答えがありました。その他にもまちづくり協議会の方や、閉校前に後川小学校で勤められていた先生方も来られるそうです。地域の方や後川にゆかりのある方が”集える場所”になっているのだなと感じました。

【カフェ活動のやりがい】

カフェ活動のやりがいを尋ねると、「カフェに来られる方が楽しくお話しされて、美味しかったわ〜、と良い顔をして帰られる姿を見るとやってよかったなぁと感じる」と答えてくださいました。

また、閉校を機にママ友となかなか会えなくなったものの、カフェをすることでみんなで集まって話ができるので自分たちも楽しんでいる、とお客さんもスタッフの方も双方が楽しい時間を過ごすことができる場所であることが伝わってきました。

【今後に向けて】

今後の活動についてお聞きしたところ、「カフェ利用者の年齢層が上がり、後川小学校まで来ることが難しい人がいる」とのことで、今後はそうした方のために送迎の車を出せるようにしたいと話されていました。また、もっと沢山の人に来てほしいとのお話もあり、「後川地域の方だけでなく、他地域の方にも来ていただけるようにしたい」と、スタッフの方のカフェに対する熱意が伝わってきました。

【子どもも親も、地域の人も加わってみんなが仲良し!】

丹波篠山市と後川地区の魅力については、1番に「不便なこともあるけれど、不便なりにみんなで協力し合って乗り越えようという雰囲気があるところ!」とのお答えが。
これは子育てにおいても同じで、地域みんなで子育てしようという助け合いの輪があるそうです。例えば、用事があって子どもの送迎に間に合わないときには他のお母さんが一緒に迎えに行くなど、普段から協力し合っているというエピソードをお聞きしました。また、「車に乗っていてもすれ違うと手を振ってくれる人がいっぱいいて、顔見知りの人が多くて安心感はすごくある」とも教えてくださいました。

「あ~!そんなこともあったね!」「懐かしいね~」という言葉が沢山飛び交った今回のインタビュー。後川地区での温かい生活を通じて、思い出がみなさんの中で共通のものになっていることがとても素敵だなと感じました。

【移住について】

実際に移住されてきた方も、わからないことは地元の方に尋ねることですぐに地域に溶け込み楽しく生活されているそうです。また、三田市や川西市にも車で30分くらいで行けるため、立地的にも不便なことばかりではないとのことでした。
最後に、移住を考えている人に向けて「住めば都!いろんな行事もあるので一緒に楽しいことをできたらなと思います!」という嬉しいメッセージを頂きました!

インタビューにご協力いただき、ありがとうございました!

後川ふるさとカフェ
〒669-2422 兵庫県丹波篠山市後川上477

営業日
毎月第一日曜日, 及び旧後川小学校におけるイベント開催時等

2022年10月2日 
聞き手 兵庫県立大学環境人間学部 足立陽菜, 木村芽生, 新元里奈, 谷水さら